こんにちは。長崎県諫早市にある、小柳畳商店です。
窓の外に目を向けると、もくもくと空へ立ち上る小浜温泉のあたたかな湯けむり。
どこからか聞こえる温泉の音に、ふっと肩の力が抜けていくのを感じます。
ここは、雲仙市小浜温泉にある「湯宿 蒸気家」様。
現在、こちらのゆったりとしたお食事スペースにて、 1週間ごとに区画を分けながら、少しずつ畳の「表替え」を進めさせていただいています。
今回、新しく敷き詰めているのは、 「いぐさのたかちゃん」の愛称で親しまれている農家・中山さんが、 太陽と土の恵みをたっぷり吸い込ませて、手塩にかけて育てた国産い草です。
一枚張り替えるごとに、青々とした大地の優しい香りが、お部屋全体をふわりと包み込んでいきます。
実は近々、この素晴らしいい草を育てている中山さんをお招きして、 皆さまにも直にい草の香りや心地よい手触りに触れていただけるような、 小さなワークショップの開催も予定しているんです。
詳細が決まりましたら、またこちらでお知らせしますので、どうぞ楽しみになさっていてくださいね🌿
さて、今回の蒸気家様でのリニューアル。
ただ畳を新しくするだけではありません。
蒸気家様の代表・山下様と「これからどんな空間を作っていきましょうか」と、 レイアウトの模索を重ねる中で、ひとつの大切なコンセプトが生まれました。
それは、今まで敷かれていた「縁(へり)付き」の畳から、 あえて「縁(へり)なし」のフラットな畳へと生まれ変わらせること。
畳の周りを囲む「縁」は、空間を区切る役割を持っています。
その物理的な境界線を、思い切って取り払ってみる。
そうすることで、隣の席で食事を楽しむお客様同士の「見えない壁」もすっと消えて、 同じ空間を共有する和やかな繋がり——「ご縁」が自然と生まれるような場所になれば。
そんな、山下様のお客様への深いおもてなしの心が、このレイアウトには込められているんです。
そして、美味しいお食事やお酒を楽しむ場所だからこそ、 「汚してしまったらどうしよう」という気兼ねなく、心からリラックスしていただきたい。
そんな思いから、仕上げには当店のオリジナルコーティング『撥水 玉の雫』を施しました。
い草本来の呼吸や香りはそのままに、水分をぷるんと弾いてくれるので、 万が一飲み物をこぼしてしまっても、サッと拭き取れてシミになりにくい仕様になっています。
現在進行形で作業を進めているため、 写真のように、飴色に変化したこれまでの畳と、青々とした新しい畳が パッチワークのように隣り合う風景は、今の期間だけ見られる特別なグラデーションです。
23日には、すべての張り替えが完了し、 境界線のない、広々とした心地よい空間が誕生します。
小浜温泉の良質なお湯で心身をほぐした後は、 ぜひ中山さんのい草の香りと、蒸気家様のあたたかな想いが詰まったこのお食事処で、 特別なひとときを味わってみてくださいね。
今日も、どうぞ穏やかな1日をお過ごしください。
◎長崎県諫早市の畳屋です。 一級畳製作技能士が、一枚一枚丁寧に仕上げています。 ご家庭の和室から、店舗・宿泊施設の空間づくりまで、ご希望に寄り添いながらご提案いたします。
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